まんどりるンパッパ

嘘をつかなくても生きられる生活を目指して。

電車の席移動問題

電車に乗っている。左右に人が座っているから膝に置いているリュックの肩紐を内側に折り込ませる。電車が止まった。右の人が立ち上がる。それだけなのならいいのだが、さらにその右にいた人も立ち上がったから状況は一変する。右に2席空いている。左には人がい続ける。多分、一個右に移動するのがいいのだろうけど、そうした時左にいた人が「あ、そんなにやだった?もしかして臭かったりする?」的なことをわずかながらにも感じてしまうかもしれないから、とりあえずすぐには移動しないでいる。しかし逆に、ずっと移動しないでいると「早く一個ずれろよ。あれ、もしかして私に一目惚れしちゃった?」とイラつかせ、もしくは勘違いさせるかもしれない。そんな考え達の境界線上で右往左往しているから右に移動するタイミングを完全に逃し、移動しないパターンでイラつかせ、もしくは勘違いさせることになるのか、と申し訳なくなるのだが、その時救世主が現れた。2個右の席に人が座ったのだ。ありがたい。こうなればこっちのもんだ。移動しなかった自分が正当化される。よかったーと安堵するのだが、ここで冷静になってみる。左の人はスマホを見ながら間接視野で自分含め3個右の座席状況など把握できようものなのか。いや出来ないだろう。だから結局自分の中で発生した葛藤は無駄になった、またくだらないことを思案してしまった、とこのやるせない思いを文章にしようとこれまでの説明を今メモに書いているスマホ画面こそ左の人に見られたら一番ダメだ、とメモを閉じた。